1994 KLEIN Fervor

- Sold -

実測車重 9.1kg(TYPE-1)
当時価格 \112,000(フレーム+クロモリフォーク)

 TYPE-1 (初期仕様)

 

 TYPE-2  21.12.15(ホイール、ハンドル、サドル等をリプレイス)

 

 TYPE-3  22.09.26(STRATUM90をインストール)

Overview (TYPE-1)

現存しないブランドKLEIN。トレックに吸収される前の「オールドクライン」「Pre Trek」には固有の市場評価がありヴィンテージとして確立した位置付けとなっている。このFervorはカタログ上廉価バージョンではあるが、アッセンブリーとチューニングさえ正確であれば実態として引き算されたパフォーマンスは見当たらない。当時価格¥112,000はなんとお買い得だっただろう。ヘッドパイプに誇らしい金バッジが付くのはこの年式まで。溶接部も「省略」バージョンではなく滑らかな上級仕上げ。
乗り込まれて汚れや整備不良もあった個体を☆RiGiD GARAGE☆で再生し価値を復活。塗装の部分修正、磨き、ブレーキ台座の曲り補正と、当時ものレアパーツを組み合わせてKLEINの本質を抽出させました。独特の異彩を放つアルマイトカラーはアメリカン切削パーツ特有の伝統芸。
     

Impression

芯に向かってまとまり感のある、KLEINならではの理念が凝縮された固有種

パイプ径からイメージする通り当初はリヤセクションの硬さと感じたが実はそうではなく、フレーム全体でのショック吸収性やハンドル、サドル、ペダルに伝わる感触が全て同一種のものであることに気付く。フロントリヤとパート分けするのではなく統一感のある全体調和があり、凝縮された中心部分のコアが優れた完成形であることを強く主張してくる。後期のTrek KLEINと同じフィーリングを持ち、時代の企業情勢に関わらずその設計思想はしっかりと継続されていたことを車体から感じ取れる。そのシグナルはとても静寂でノイズがない。ゆっくり走っていても味わい深く、こちらの感度を高めるほどに温かく穏やかに共鳴してくる何かがある。アルミ素材の冷たさではなくその先から豊かに響き伝わるもの、それは9キロを切る(※)超軽量さゆえに現れ出た素質なのかもしれない。この「マン〜マシン」コミュニケーションの濃さがKLEINの優位性とするならば、それを受け留めることが出来た乗り手であることに誇りを持ちたい。
(※試乗時はフロントシングル8.7kg、画像のトリプルで9.1kg)
   
「まえのめり」姿勢のポジションは見た目のカッコ良さもあるが動的に理にかなっている。スポーツとしての体への負担は感じられず、狭いハンドル幅にも関わらずライディングに自由度があり振り回せる。積極的なぺダリングにも貢献する好感的な所作となる。乗り手とマシンのこの調和されたマッチング感はフレームサイズやポジション調整だけでは得られない特別な設計思想からの特徴であることが覗える。
KLEINのアイデンティティである優れた塗装やデザイン、ただそれだけでなくマシンが人と関わるための高度な開発哲学がこの時代にあったことをリスペクトせずにはいられない。

 

 

 

Appendix-1

英文のカタログ上でFervorがラインナップされるのは94〜95、しかしストックカラーは他の色でありキャンディレッドは存在せず。96では全車種でそのキャンディレッド自体がカタログから無くなっている。歴史の「謎解き」もヴィンテージライフの一コマになる。

更新:94年の古誌に当時の輸入元モトクロスインターナショナルの広告を発見し、Candy Redの明確な表記と画像を確認。さらに低価格については「カラーを限定し大量に塗装」と解説あり。「アドロイト同様のレーシングモデル」ともあり、ローコストであっても性能が劣らないことがアピールされている。本国カタログには無いスペシャルなFervor。

Appendix-2

当ガレージで最もセッティングの出ている車両。特にブレーキが秀逸でカンチの古典的特徴に妥協されることなく全ての要素が求める水準に収まっている。レバーポジションから操作感、制動性能に至るまでが理想状態であり、すると車体全体の動きにまで複合し、前記の通り深い次元での調和、融合とその評価を得ることが出来る。時間をかけて煮詰めることの大切さを再認識する学習マシン。

Appendix-3 201008

Fervorのフレームロゴは他の機種とは異なり塗装の上に印字されている。その一部に損傷があり気持ちの上ではネガティブな減点ポイント。意図的に取り除くことも出来そうなので完璧コンディションを目指してレストアを目論んだ。

eBayでデカールキットを取り寄せ準備は整ったが、しかしそれからは貼り替えをしていない。人の感情は容易く変化するものである。再生用デカールを入手しただけでネガティブな思いは払拭され「損傷はヒストリーの痕跡」と反転した。オリジナルをそのまま残すほうが当ガレージの活動趣旨には合うだろう。文化と歴史の物語りがそこにインストールされている。

Appendix-4

211027

以前から準備を進めていたホイールの交換に着手した。

リムは今となってはたいへんレアなSUN CR17A、NOSの未使用品、商品ラベルまで当時のまま付いている。で、さらにこのカラーリング!どこまでも希少!!しかし飾り物にはしない。ハブは他のコンポーネントに合わせて750番のXTをチョイス、90年代後期での9速化チューニングアップをイメージしながら濃密なガレージワークを進めた。
ユーズドVGCのハブは前のみ若干のゴリがあったので念のため分解OHを実施。内部パーツやグリスの状態は特に問題なく良好、クリーニングと新しいグリスで再度組み上げ玉押しの調整に集中する。ネジの締め癖のようなポイントがあり毎度「若干のゴリ」に戻ってしまう。トライアンドエラーを地道に繰り返し最後には「ゴリ無し」「ガタ無し」のパーフェクトな位置で締めることが出来た。結果として調整の問題だけだったので、すでに回転スムーズな後ろは無駄に開けなくてもいいと判断した。

品質としては従来のRolfホイールもたいへん素晴らしく、特にリムの平滑度×シューとの相性が絶品で捨てがたい。この良さは引き続き味わいたいので他の動態車両への移植を計画、後ほど(完成次第で)公開予定とします。
スポークの調達と手組み作業は本職のH君に依頼、プロライダーも信頼を寄せる熟練メカニックが大事なところをサポートしてくれる。一人では成せない。家族、友人、ショップ、皆さまのおかげで当ガレージが存在する。

 精密組立中!後編へ↓

 

211215 (TYPE-2)

手組みホイールが完成し、ハンドル、サドルも変えてTYPE-2へとアップデート。
<%old klein %>

 


ハンドルは1インチアップのライザーバーを装着、高さの変化よりも幅600mmを求めた。サドルは金色プレートに赤文字のクラシック感と、高さを20mmほど下げてライディングポジションの変更も試みた。筆者好みのポジションに近づき期待通りのコンフォート感、しかしポジション変更だけではマシン固有の性格は大きく変わらず、軽さの恩恵と全体の統一感、調和感はまったく失われていない。日常使いの気安さの中にトップレベルのスピードパフォーマンスを併せ持った「全部あり」仕様だ。ブレーキセッティングも高い次元のままを継続し懸念されていたリムとの相性も従来を下回ることが無かった。Critical Racingのカンチブレーキに優れた仕組みがあり、リムに合わせてシューの位置を変えてもトーインが変化しない構造がたいへん素晴らしい。
<%klein fervor %>    
美しく輝くCR17Aに最上級の乗り味、完璧セッティングの出た超次元パッケージのオールドクライン。廉価版と侮るなかれ!レアパーツの物質的な価値と、動態としての性能「=体験価値」を相乗したこれ以上の無い素晴らしい車両である。

 

Appendix-5

220926 (TYPE-3)

STRATUM90カーボンハンドルバーをインストール

当ガレージ発足以来、永く探し続けていたSTRATUM90カーボンハンドルバー。当時はebayでもよく出品されていたが程度良好の出物を待つうちにだんだんと見かけなくなってしまった。今回は日本国内でのNOS出品に遭遇、大変ありがたい思いで高額入札をさせていただきました。さらに時を合わせるが如く出品されたAVID SD2.0の色違い。今まではフレーム色に合わせたアルマイトレッドの同品を装着しており、こちらは他の装備パーツに色合わせのターコイズブルー。どちらの「合わせ」も有りで両方を大切に備えておこう。これでFervorは完全コンプリート、これ以上特に望むものは無いだろう。

90’sフラットバーの多くは幅560〜580mm、アップライトなポジションにはもう少しワイドなスタンスがほしい。希少な当時物パーツに無加工で延長できる方法がこの画像の通り。樹脂の内筒が袋状に閉ざされたGIZAのロックオングリップを利用して20mmスペーサーを入れるだけで620mmが完成。
     
ジャンク箱から軽そうなアルミバーを選びスペーサーを切り出す。20mm程度であれば重量増僅か11g、径がピタリで圧入のように収まり固定強度も問題無し。この方法が不安なほどの激しいライディングをするのであればそもそもマシンやパーツの選択が異なるであろう。握りが細く先端まで突起物の無いフラット形状、表面の綾目も往年のTZグリップ風、シンプルデザインが90’sによく似合う主観的逸品。
SD2.0は見た目よく操作性も素晴らしく、特に極端なドッグレッグではないストレートに近いレバーが実にいい。他のオールド切削パーツやXTRを超えて当ガレージナンバーワンの最高評価品。出品に感謝し2色揃いでストックをします。価値あるパーツには出品者に敬意を持っての大人買い、何を買うかではなく誰にお金を払うかが大事。昨今のクラウドファンディングのように「応援したい人」に金額を示す。新品箱入りを当時から大切に保管されてきたこと、現代の市場に公開し必要とする人へバトンタッチする機会を設けていただいたこと、その経緯にいくらの価値があるかだ。モノの値段ではない。

誇らしいオールドロゴの“Pre TREK”KLEIN、気軽に普段乗りで使えるユーティリティはトップモデルではない故の恩恵、そこに軽さのパフォーマンスが足された使い勝手の良いFervor。当時もの希少パーツを集合させて最も90’sらしい容姿で完結した。カスタム車両としては当ガレージの看板車両であっていい、乗車しながらの移動看板である。乗り手の容姿についてはNCNR。

Specifications

Frame KLEIN Fervor / 1994 / - Sold -
Headset SHIMANO XT
Bar

Syncros Flat
Syncros 1inch rise(2021.12〜)
KLEIN STRATUM90(2022.09〜)

Stem CONTROL TECH CONTROL STEM  ☆☆☆Very rare !!☆☆☆
BB
Crank Syncros
Rings AVITAR 42Red-32Blue-22Silver
Rear Derailleur SHIMANO XT 750
Front Derailleur SHIMANO XT 750
Shift levers SRAM ATTACK 9×3s
Brake Set Critical Racing  ☆☆☆Very rare !!☆☆☆
Brake levers

AVID SD-2.0 (Red)
AVID SD-2.0 (Blue) (2022.09〜)

Front Hub

ROLF DOLOMITE
SHIMANO XT HB-M751(2021.12〜) 

Rear Hub

ROLF DOLOMITE
SHIMANO XT FH-M750(2021.12〜)

Rims

ROLF DOLOMITE
Sun CR17A(2021.12〜)

Tires MAXXIS MAXLITE310
Seat Post Syncros  ☆☆☆縦ロゴ !!☆☆☆
Saddle

selle ITALIA Flite
selle ITALIA Turbo Special(2021.12〜)

Pedals wellgo M111

 

 


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